うさぎの鼻涙管閉塞とは 〜うさぎの涙の原因〜
〜うさぎの涙の原因〜
1.はじめに
武蔵野市・三鷹市・小金井市・調布市・西東京市地域の皆様、こんにちは。犬・猫をはじめ、ウサギ・デグー・インコなどの様々なエキゾチックアニマルを診察する「武蔵野まりん動物病院」です。
「うさぎの目の周りがいつも濡れている」
「目やにが増えている」
こんなお悩みをお持ちの飼い主様はいらっしゃいませんか?
そんなときに疑われる病態のひとつが、鼻涙管(びるいかん)閉塞です。うさぎでは比較的よくみられるトラブルで、
歯や顎の状態とも深く関係している場合があります。
この記事では、うさぎの鼻涙管閉塞について、原因・症状・治療の考え方を獣医師の立場から分かりやすく解説します。
2.うさぎの鼻涙管閉塞とは
鼻涙管とは、目で作られた涙を鼻へ流すための管です。うさぎは目が乾燥しないように涙を常に分泌しています。
鼻涙管が何らかの原因で狭くなったり、詰まったりすると、涙が正常に排出されず、目の周囲にあふれてしまいます。
この状態のことを鼻涙管閉塞と呼びます。
元々、うさぎは解剖学的に鼻涙管が細く、わずかな変化でも詰まりやすい特徴があります。
鼻涙管閉塞の原因として最も多いのは歯の不正咬合によるものです。奥歯の不正咬合などにより歯の根本が伸びることで鼻涙管が圧迫され閉塞が起こります。
また、涙を一時的に溜める袋である涙嚢(るいのう)に炎症が起こる状態を涙嚢炎といい、鼻涙管に影響して詰まりを起こす原因となります。
3.症状
鼻涙管閉塞では、以下のような症状がみられます。
・片側または両側の涙が多い(特に白い涙)
・目やにが増える
・目の周りの被毛が濡れる・変色する
・皮膚炎が起き、皮膚が赤くなる
4.診断と治療
<診断>
診断は、
・身体検査、歯の視診
・目や目の周囲の状態の確認
・鼻涙管洗浄による通過性の評価
・歯や顎の検査(レントゲン検査など)
を組み合わせて行います。
特に、歯の状態の評価は非常に重要です。
<治療>
治療は原因に応じて行います。
・鼻涙管洗浄
・抗生物質の点眼薬・内服薬による炎症の管理
・歯科処置(歯の治療)
一時的に改善しても、原因となる歯などの問題が残っていると再発しやすいのが特徴です。一回の鼻涙管洗浄では改善しきれない場合も定期的に洗浄を行います。当院では麻酔をかけずに行うことがほとんどなので負担が少なくできます。

5.症例紹介
鼻涙管洗浄を定期的に行っているうさぎさんです。

目の周囲の涙が目立つので鼻涙管洗浄を行うと中に溜まっている白い分泌物がたくさん出てきました。
水の通りが良くなるまで洗浄します。
6.まとめ
うさぎの鼻涙管閉塞の症状は定期的な治療が必要になることも少なくありません。背景には歯の異常が隠れていることもあります。
目やにや涙が続く場合は、目だけでなく、歯や顎の状態も含めて確認することが大切です。
気になる症状があれば早めに動物病院へご相談ください。当院でもうさぎの診察や治療は可能です。
うさぎの不正咬合についての詳しい記事はこちらです
→ https://www.m-marine-ah.com/blog/3641/