【女の子の猫ちゃんをお迎えする飼い主様へ】 猫の避妊手術は必要?メリット・注意点・時期をわかりやすく解説!
【女の子の猫ちゃんをお迎えする飼い主様へ】
猫の避妊手術は必要?メリット・注意点・時期をわかりやすく解説!
目次
はじめに:猫の避妊手術でよくあるお悩み
「避妊手術って本当に必要?」
「なんだかかわいそうで迷っている…」
「時期はいつがいいの?」
女の子の猫ちゃんを迎えたばかりの飼い主さんにとって、避妊手術はとても悩ましいテーマのひとつです。
結論から言うと、避妊手術は猫ちゃんの健康を守り、飼い主さんとの生活をより快適にする大切な選択肢です。
今回は、猫の避妊手術について、メリット・デメリット・最適な時期・手術当日の流れなどをわかりやすくご紹介します。
1.避妊手術とは?どんな手術なの?
避妊手術とは、女の子の猫ちゃんの卵巣と子宮を摘出する外科手術です。
全身麻酔をかけてお腹を開き、卵巣と子宮を取り除いた後に皮膚を縫合します。
妊娠を防ぐだけでなく、発情に伴うストレスや体調不良、将来的な病気の予防にもつながります。
2.避妊手術のメリットは?
① 発情に伴う行動やストレスの軽減
性成熟を迎えると、女の子の猫ちゃんは発情期に入り、
・夜鳴き
・落ち着きのなさ
・外に出たがる行動
などが見られることがあります。
避妊手術をすることでこれらの行動が見られなくなり、猫ちゃん自身のストレスも軽減されます。
② 妊娠・出産のリスクを避けられる
外に出る猫ちゃんや、多頭飼いの環境では望まない妊娠のリスクもあります。妊娠・出産には体力が必要で、母猫にとっては大きな負担になります。
避妊手術をしておくことで、こうしたリスクを根本から防ぐことができます。
③ 生殖器系の病気を予防できる
避妊手術によって、以下のような病気の予防が期待できます:
子宮蓄膿症(命に関わることも)
乳腺腫瘍(特に初回発情前の手術で予防効果が高い)
卵巣腫瘍
未避妊の猫ちゃんは避妊済の猫ちゃんの7倍乳腺腫瘍のリスクがあると言われています。
早めの避妊手術で大切な猫ちゃんの命を守ることができます。
3.避妊手術のデメリットや注意点は?
① 太りやすくなる
ホルモンバランスが変化することで、代謝が落ち、太りやすくなります。
そのため、術後は食事の量やカロリーの調整、運動量の確保が重要です。
② 性格が変わる?
術後に「甘えん坊になった」「落ち着いた」と感じる飼い主さんもいます。
ただし、これはホルモンの変化によるもので、すべての猫ちゃんに起こるわけではありません。
③ 手術や麻酔のリスク
残念ながらどんな手術もリスクはゼロではありません。避妊手術はリスクが低いと言われていますが全身麻酔をかけるので麻酔事故や合併症のリスクは少なからず存在します。
そのため血液検査等を含め健康状態を事前にしっかり確認した上で避妊手術を行います。
4.避妊手術の時期はいつがベスト?
避妊手術は、初回の発情前(生後5〜6ヶ月頃)に行うのが理想とされています。
これは乳腺腫瘍の予防効果が最も高くなるとされているためです。
ただし、発育状況や健康状態によって適切な時期は異なりますので、獣医師と相談しながら進めていきましょう。
5.手術当日の流れと術後の注意点
【術前検査】
手術日の数日以内に問診・健康チェック・術前検査を行います。
問題がなければ予定通りの日程で手術を行います。
【手術当日の流れ】
前日の21時以降の絶食となります。
10時までにご来院いただき、健康チェック後にお預かりします。
昼の時間に全身麻酔下で手術(30分〜1時間程度)をします。
術後の経過観察のため1泊入院し翌日お迎えとなります。
【術後の注意点】
・お腹の傷口を舐めないよう、術後服またはエリザベスカラーを装着します。
・傷口が開かないよう、数日は激しい運動を避けましょう。
・元気・食欲・排泄などに異変がないかしっかり観察してください。
まとめ
今回は、女の子の猫ちゃんに行う避妊手術について解説しました。
避妊手術は、将来の病気の予防だけでなく、猫ちゃん自身のストレス軽減や、望まない妊娠を防ぐためにも重要な選択です。
もちろん、麻酔リスクや術後の体重管理といった注意点もありますが、猫ちゃんが健康に、そして安心して暮らせる日々につながる手術です。猫ちゃんの性格やライフスタイルに合わせて、最適なタイミングと選択を一緒に考えていきましょう。
当院では避妊手術に関するご相談を随時受け付けております。
不安なことがあれば、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。