【うんちに白い虫?】マンソン裂頭条虫症とは〜症状・診断・治療について〜
〜症状・診断・治療について〜
1.はじめに
武蔵野市・三鷹市・小金井市・調布市・西東京市地域の皆様、こんにちは。犬・猫をはじめ、ウサギ・デグー・インコなどの様々なエキゾチックアニマルを診察する「武蔵野まりん動物病院」です。
マンソン裂頭条虫症とは犬や猫の小腸に寄生する寄生虫です。特に外で生活をしていた過去のある保護猫や屋内外を自由に行き来できる環境にいる猫は感染の可能性があります。
うんちに白い紐状の虫が混ざる、なかなか下痢が治らない、などの症状がみられる場合マンソン裂頭条虫が感染しているかもしれません。
この記事では、マンソン裂頭条虫症とはどのような病気か、感染経路、治療法について、獣医師の立場から分かりやすく解説します。
2.マンソン裂頭条虫症とは
マンソン裂頭条虫は猫や犬、その他の肉食動物の小腸に寄生する寄生虫で稀に人での感染もみられます。
マンソン裂頭条虫の発育方法としてまず初期段階の幼虫が水中にいるプランクトン(第一中間宿主)に捕食されます。そのプランクトンを両生類、爬虫類、鳥類などが捕食します(第二中間宿主)。第二中間宿主としてはカエルやヘビが保有率が高いと言われています。
マンソン裂頭条虫は中間宿主の中で成長していき、猫がその条虫を持ったカエルやヘビを食べると小腸内で定着、成長し約10日間で成虫となります。
成虫まで成長すると短くても50cm、長いと1-2mほどの長さまで成長するため肉眼でも観察することができます。白っぽいきしめんの様な形態が特徴的です。
症状としては黄色の下痢が長期的に続いたり、その結果栄養状態が低下し毛艶が悪くなるなどがみられます。また、慢性的な下痢により肛門に炎症が起きることもあります。
一方で下痢などの消化器症状が無いまま経過することもありますがたくさん食べるのに痩せる、肛門からヒモの様なものがぶら下がっているなどの状態がみられることもあります。
3.診断と治療
<診断>
動物病院では、うんち検査による虫卵の確認、うんちに混ざる虫体の確認などによって診断します。
虫卵の中では比較的大きいので感染している場合は顕微鏡で見つけやすいサイズですが産卵数が日により変動するので一回の虫卵検査が陰性でも感染が疑わしい場合は何回かに渡りうんち検査を実施することがあります。
<治療>
プラジクアンテル(ドロンシット、ドロンタール)という注射薬や経口薬を使用します。
一度で駆虫出来ることもありますが過去にも治療歴があり再発した場合や感染している寄生虫数が多いと考えられる場合は2週間後に再度駆虫薬を使用することもあります。
4.まとめ
マンソン裂頭条虫症は、駆虫薬を使用することで治療できる感染症です。
なかなか下痢が治らない、うんちに白っぽい虫が混ざるなどが見られたら感染の可能性があります。下痢が続くと大人の猫でも体力を消耗してしまうため早めに原因を精査する必要があります。
保護猫や屋内外を自由に行き来できる環境にいる場合は受診時にその旨を伝えていただくと診断の一助となります。
当院でもマンソン裂頭条虫症の診断や治療は可能です。
気になることがあればお気軽にご相談ください。