【必読】ノミ・マダニ予防はなぜ必要?愛犬・愛猫を守るために知っておきたいこと
【必読】ノミ・マダニ予防はなぜ必要?愛犬・愛猫を守るために知っておきたいこと
目次
はじめに:
ノミ・マダニって、そんなに危険?
「うちは室内飼いだから大丈夫」
「草むらには行かないから予防しなくても平気かな」
そんなふうに感じたことはありませんか?
実は、ノミやマダニは1年を通して私たちの身近に潜んでいて、犬や猫だけでなく、飼い主さん自身にも健康被害を及ぼす可能性がある寄生虫です。
この記事では、
ノミ・マダニがどんな虫か
なぜ予防が必要なのか
どんな予防法があるのか
を、わかりやすくご紹介します。
1.ノミ・マダニってどんな虫?
ノミとは?
ノミは、犬や猫の体に寄生して吸血する虫です。
体長は1〜2mmと小さく、ジャンプ力が高く、動物の毛の中に潜り込みます。
マダニとは?
マダニは、草むらなどに潜んでいて、動物や人が通ったときに皮膚にしがみついて吸血する虫です。
吸血中は数日間くっついていて、吸血によりどんどん大きく膨らみます。
2.ノミ・マダニが引き起こす問題とは?
犬・猫への影響
・皮膚トラブル
ノミやマダニの唾液にアレルギー反応を起こし、「かゆみ」「脱毛」「皮膚炎」などを引き起こすことがあります。ノミアレルギー性皮膚炎は、治療に時間がかかることもあるので注意が必要です。
・貧血
小犬や子猫が多数のノミやマダニに吸血されると、深刻な貧血に陥ることもあります。
・感染症のリスク
マダニは「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」や「バベシア症」などの病気を媒介します。
ノミも「瓜実条虫(サナダムシ)」などの寄生虫を運ぶことがあります。
人への影響
実はノミ・マダニは人間のことも吸血し、感染を引き起こすことがあります。
ノミに咬まれて赤く腫れる
家中にノミが繁殖してしまう
マダニに咬まれて病気に感染する(SFTSなど)
こうしたトラブルは、ペットを介して家庭内に入り込んで起こるケースも少なくありません。
3.室内飼いでも予防は必要?
「完全室内飼いだから大丈夫」と思われる方も多いですが、特にノミに関しては玄関・ベランダ・洗濯物・飼い主さんの靴や服に付き、室内に入ってくることがあります。
また、動物病院への通院も“外出“となります。
つまり、室内飼育=完全に安全というわけではないのです。
4.ノミ・マダニ予防はいつからいつまで?
地域にもよりますが、春〜秋にかけてがマダニやノミの活動が活発になる季節です。
しかし、暖かい室内では冬でも繁殖できるため、通年予防が理想的です。
特に最近は気温の高い日が多く、冬でもマダニに咬まれたという例が増えています。
当院では基本的には4-12月の予防をオススメしていますが、生活環境によっては通年予防をご提案する場合もあります。
5.どんな予防法があるの?
動物病院では、以下のような安全で効果の高い製品が処方されています。
・スポットタイプ(背中に垂らす液体)
1回の投与で約1-4ヶ月の予防効果が持続します。
犬・猫の首の後ろの皮膚に垂らすタイプで簡単につけることが出来ます。
・ 経口タイプ(飲み薬)
1回の服用で1-3ヶ月の予防効果が持続します。
食べやすく作られているものもあり、シャンプーや水遊びの影響を受けない点がメリットとして挙げられます。
どの予防法が最適かは、その子の体質・飼い主さんの管理のしやすさによって変わるので、ぜひご相談ください。
6.ノミやマダニを見つけたら?
もし愛犬・愛猫の体にノミやマダニを見つけた場合でも無理に取らないでください。
特にマダニは、無理に引き抜くと一部が体に残り、炎症や感染を引き起こすことがあります。
もし予防をしていても体に付着したノミやマダニは除去する必要があります。
発見した場合は、必ず動物病院で処置を受けましょう。
まとめ
ノミ・マダニは、犬や猫の健康を脅かすだけでなく、人への感染リスクもある寄生虫です。
①完全室内飼育でも油断せず予防をすること
②春から秋にかけて毎年忘れずに予防すること
これがペットちゃんと飼い主さん、両方を守るいちばんの近道です。
「うちは必要かな?」「どれが合うかな?」
そんな時は、いつでもお気軽にご相談ください。
こちらのブログではマダニが媒介する感染症「SFTS」について詳しく解説しています。あわせてご確認ください!
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